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テラこやインタビュー/地球に優しい、次世代のための農業を

佐々木駿さんのテラこや卒業生インタビューです。

佐々木さんはテラこや3期卒業生。
この度、千葉県柏市にて
新規就農法人に認定を受けられたとのことで、
さっそくお話を伺いました。



農業を始めたきっかけを教えて下さい

2022年8月ごろに、ふと頭に
「農業」っていう文字が降りてきたんです。

誰かから「君は農業をやらないといけない」と
言われている気がして。
そうじゃないと日本が危なくなるような、
そんなメッセージを受け取って。
その瞬間から、何かしら勉強できるものはないかと
探し始めました。

もっと日本をよく出来るのにな、
どうしたらいいのかなと考えていたタイミングで、
直感だけで「やらなきゃいけない」という
使命感にかられて
農業の道に進むことにしたんです。

やり始めたら数珠つなぎにいろんなことが起こって
どんどん道が決まっていきました。
 
 
具体的にどんな事が起きたんですか?

農業をやりたいと思ったときに、Yahoo!ニュースで
とある農業のコミュニティの
2期メンバー募集の記事に出会ったんです。
まずはそこに応募しました。

畑に頻繁に出入りをしたり、
動画を見て単語を覚えたり…

そこから家庭菜園を始めて、
友達のカフェで販売させてもらったり、
インスタでこんなの取れたよと報告をしていたら
友人が「俺も農業やりたいって思っていたから、
詳しく話を聞かせて」と言ってくれたんです。

会って話をしたら、
その子の経営者仲間も興味を持ってて、
なにかみんなでやりたいねという話になりました。

そして6人メンバーが集まって、
ビジョンを語り合ったところ
・次世代のための農業をやりたい
・地球にとって優しい農業をやりたい
・愛を持って農業をやりたい
というところが共通していたので、
有機栽培や自然栽培を用いて
日本を良くしていこうという話になりました。

そうして立ち上がったのが
「天照らす農園(てんてらすのうえん)」です。


(天照らす農園の皆さん)
 
 
 
名前の由来はなんですか?

最初は「”あまてらす”はどう?」
って言っていたんです。
日本神話に登場する太陽神、
天照大御神(あまてらすおおみかみ)。

やっぱり自然ありきの農業だし、
農業で世の中照らしていこうっていうのが
僕らの想いなので。

ただ「あまてらす」って少し言いにくいのと、
天を照らすほうがしっくりくるねということで、
最終的に「天照らす農園(てんてらすのうえん)」になりました。
 
 
 
当初はどんな活動をしていたんですか?

生産パートナー制度をやっている農家さんと
手を組んで、2024年9月から
玉ねぎの生産を始めました。

1反やって、2トン弱取れたものの、
最初は廃棄が多くてあまり卸せませんでした。
提携先が売り先を持っていて、
小さいのも買い取ってくれたので助かりましたが、
今年は色々対策をして、
改良していかないといけないなと思っています。 
 

(初めて収穫した玉ねぎ)
 
 
同時に新規就農に向けても動いていたんですよね。
どんなプロセスでしたか?


2025年8月に新規就農できました!
1年くらいかかっています。

個人での新規就農は申請例があるけど、
法人は全然ないようで。
新規就農法人でやるのはどうですかって言われて、
そのために株式会社を作りました。

新規就農法人になるには研修が必要なので、
最初に申し込んだのがテラこやです。

3ヶ月かけて実践と座学やって、
石渡さんの土壌診断もやり、
同時並行で玉ねぎの生産受託もやって…
いかすだけでなく、
色々なところで学ばせていただきました。

柏市でやることになって、
本格的に資料を作り始めたのが4月です。

2ヶ月位の準備期間を経て、
柏市の農業委員会の人たちとも
添削しまくって、面接して…
それで総会があって、
認定降りたのが8月中旬になります。 
 
 
認定がおりた理由って何だと思いますか?

僕達はとにかく資料作りをしっかりしました。
まだまだ経験も浅いので、
認定を貰うには資料が重要かなと。
とにかく分厚くて、精密な資料にしました。 
 
 
資料がしっかりしてるし、
この子達ならやれるなって思われたんでしょうね。

テラこやにはどんな経緯で出会ったんですか?

もともと知ってたんです。
「農業研修」とかで調べたら、たしか出てきて
こんなんあるんだって思いました。
でもその時は、まだ仲間もいないときで
一旦ステイしてました。

段々と仲間が集まってきて、
本格的にやらなきゃいけないなって思ったときに
テラこやを思い出して。
皆に「基礎的な知識が学べるからここでやりたい」
と伝えました。
 
 
実際受けてどうでしたか?

テラこやが無かったら、
就農できてなかったと思います。
有機農業だけでなく
農業全般の知識も教えてくれてたけど、
農業ってこんなに論理的なんだと驚きました。
勘とか経験じゃないんだっていう。

理論があって、先人たちが作ってきた
知識や対策があって…っていうのを、
あの3ヶ月という短い期間のなかで、
こんなに学べるのはエグいと思って。
本当にありがたかったです。

そもそもで説明会から面白かったです。
説明会の時点で授業始まっているような感じで、
聞いたことに何でも答えてくれるし、
本気で教えてくれるからすごく勉強になりました。
説明会だけでもかなりの学びになります。

就農してからも、
あの時の知識や実践でやったことを
まずは反復してやっていくつもりです。
その中で、次はこれをしてみようとか、
色々試すつもりです。
あの3ヶ月の基礎の期間が
今後にもつながると確信しています。
 
 
守破離ですね。
これから柏ならでは、天照らす農園ならではの農業が作られていくんでしょうね。


そうですね!子どもたちのためにとか
地球のためにっていう軸だけはずらさずに。
環境がどんどん変わったり、
AIが入ってきて技術的なことも
アップデートされていくと思うけど、
情報をアップデートしながら
天照らすがやるべきことを
やっていきたいと思っています。
 
 
今こだわっていることは何かありますか?
 
天照らす農園では、
固定種(在来種)のみを用いて栽培しています。
農薬/化学肥料不使用・遺伝子組み換えなしの種です。

負荷はかかりますが、それでも
先人が繋いできた種を次世代に繋ぐために
日々頑張っています。

おいしくて安全な野菜を世界中に届けたい、
天を照らす場所が世界中に増えて欲しい、と願って
野菜たちを育てています。
 

(玉ねぎ作付け前 ※2年ほど無耕作)


(整備後 ※定植時)
 
 
他に面白かったこととか、印象に残っていることはありますか?

石綿さんの土壌診断合宿が
めっちゃ面白かったです。
夜中まで飲んで、
実物こんな感じなんだって思いました。

来年も石綿さんの講義は受けますし、
土壌診断合宿も、最初は肝心なので
特に行きたいと思っています。

土壌診断の結果を見て、次なにやろうっていうのも
テラこやで学んだことを
ベースにしていこうと思っています。
今年は土作りをやろうと思っているから
いつどうやるか、色々考えています。
 
 
これから1~2年先は、何をしたいんですか?

11月から焼き芋をやろうと思っていますよ。
普通のトラックじゃ面白くないから、
ベンツにトレーラーつけてみようかなって(笑)

1つテーマとしてあるのは、
保存と加工がききやすいものを
まずは作ろうと思っています。

玉ねぎは保存きくし、
今までやってきたから続けます。
そんなに面積やらないけど、
ニンニクもやると思います。

保存きかないけど
夏はとうもろこしもやってみて、
そのまま売るか収穫体験も楽しそうだなって。
焼き芋の機械で焼きとうもろこしも出来るから、
どこかイベントで売ってみたいですね。

収穫関係のイベントは
子どもたちに見せてあげられる絶好の機会なので、
ぜひやりたいです。
 
 
子どもは土に触れるのが好きな子が多いですよね

はい!以前、玉ねぎの収穫をした時も
15~16人くらい来てくれて。
その光景がすごく良かったので
そういう体験は広げていきたいと思っています。

お子さんがが楽しんでいるのを見て、
親御さんが「天照らすの野菜を買おう」って
なってくれたら嬉しいですね。
 



(収穫体験に来てくれた子供達)
 
思ったより大変なことが沢山あるから、
何かあったらいつでも電話してください。

今度一品決めて、ぜひうちにも卸してもらえたら嬉しいです。

もちろんです!
引き続き、どうぞよろしくお願いします。

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インタビュー中、ずっと目を輝かせながら
お話をしているのが印象的でした。
これからの活躍を応援しています!

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